注文住宅でワクワクする作業といえば、間取り作りですね。土地や建築条件の制約をうまくかわしながら、あなただけの家が作れるのは、注文住宅ならではの醍醐味。住みやすい間取りを作るために役立つ、3つのコツをチェックしてみてください。 ■その1:ライフステージを加味して優先順位を考える 間取りについての要望は、ご家族それぞれ。でもちょっと待って。その要望は今の不便、不満がベースのはず。ゆくゆくは、お子さんは青年に、ご夫婦は高齢になっていくもの。今ならではの課題だけではなく、将来的に起きるであろう要望も踏まえて、間取り作りの優先順位を考えましょう。たとえば、子供部屋は成長を考えて大きめにサイズを割り振る、老化に備えて不要な段差をなくしたフラットな設計にする、といった計画性が大事です。 ■その2:変えられる箇所、変えられない箇所を考える その1で優先順位をつけるために知っておきたいのが、将来変更できる箇所とできない箇所を知っておくこと。「将来の課題ならリフォームで解決すれば良いのでは?」という考え方もありますが、建物には構造や仕様上、変更できない箇所があります。たとえば、一部の柱や梁、壁や窓は構造計算上変更することができません。また電気・ガス・上下水道の配管なども、リフォームでは大工事になりがちです。複数の子供部屋の仕切り壁など、逆に将来のリフォームを前提に可変可能な構造でオーダーしておくという手もあります。変えられない箇所を把握した上で、注文住宅の間取りを作ると失敗が少ないです。 ■その3:朝起きてから寝るまでの1日をイメージする 間取り作りで大事なことは、その間取りで実際に生活するのはあなたの家族だということです。そこでお勧めしたいのが、1日の行動をシミュレーションすること。たとえば、朝。洗顔、調理、洗濯、朝食といった家族が同時に動く時間帯、全員がスムーズに動ける導線になっているでしょうか? また休日ならば、気象時間や就寝時間がバラバラの家族が快適に過ごせるよう、遮音や換気はできているでしょうか。ほかにも趣味の時間、娯楽の時間などで、活動、明るさ、空気(換気、臭い、音、振動)などの要素が交錯したり不快に感じないか、イメージしてみると良いでしょう。また方角と季節から日照も計算できますので、窓や開口部の設計にも役立てられます。 注文住宅の間取り作りは楽しい作業ですが、ほんの少しの考慮不足で住みづらい家になってしまう可能性もあります。ご家族みんなが快適に過ごせる家を目指して、この3つのコツを役立ててみてください。 |